| ◆語法について(1)〜(8)◆ |
(1)「真摯」という表現は、earnestですか、sincereですか。
「真摯とは、You are a very earnest person.ということでいいのでしょうか。それともsincereかな」
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earnestは、現在抱いている気持ちが真剣でまじめなものであることを指します。serious(真剣な)やeager(熱心な)の類義語です。earnestは「いま抱いている気持ちの熱心さ」を表し、eagerは「とても〜したいという、未来、これからすることに対する熱望の気持ち」を指します。
辞書に良い例が出ていたので引用します。「熱心な生徒」と言うのに、earnestとeagerと両方が使えますが、He is earnest about his studies.は「現在の勉強に対する彼の態度がまじめで真剣だ」という意味なのに対し、He is earger in his study.は、「彼が何かを学び取ろうとして勉強に熱心になっている」という意味。
sincereは、行動や言葉や感情が本心からの、偽りのないものであることを指します。誠実な、正直なという意味もあり、a sincere friendといえば、誠実な友のこと。日本語の「敬具」にあたるsincerely yoursも、相手に対する誠実さを明らかにするものです。
といわけで、「真摯」にあたるのは…。sincereとseriousを状況によって使い分けることが多いと思います。sincere, sincerely, with sincerity, serious, seriouslyなど。 honestや in good faithなんかもありです。 |
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(2)"try"と日本語の「トライする」って、意味が違うんですか?
「"I will try to buy the new book that was written by Ms.Takigawa with AMAZON.COM."って、合ってますか?「試してみる」そしてもう少し強調して「チャレンジする」「努力する」ってことでtryを使いました」 |
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ハイ。I'm going to buy Eri Takigawa's new book at AMAZON.COM.でどうでしょうか?tryをやめて、かわりにbe going to(するつもり)を使っています。
この場合、 "try to buy"は文法的には間違いじゃないのです。でも、「買ってみるわ」ではなく、「買おうと頑張るわ」みたいな感じになってしまいます。とっても細かい話になるのですが、買うこと自体がとっても困難な状況(例えば、どこを探しても売ってないとか)ならともかく、try(買おうと試みる、努める)はちょっと不自然。tryを使うなら、try to getとした方が自然です。これだと、「手に入れようと試みる、努める」なので不自然ではなくなります。
「ちょっとした言葉の違いで変わる英会話」を読んでくださった方なら、tryを解説したロブスター料理のお話を覚えているかも。ああいう「何かにチャレンジ」というときにも使いますよ。あれは、ロブスター料理なんて初めてで、成功するか失敗するかは分からないような状態だからtryでいいのです。確かにAMAZONに初挑戦だとはいえ、tryというにはちょっとカセが緩い感じです。インターネットなんて別世界のお婆さんなら、まだ実感あるんですけどね。だから、「買ってみるわ→買うつもり」というニュアンスを生かすため、tryをやめてbe going toとしました。
辞書をひいてみますと、こうあります。
try 1試みる、努力する(to do) 2やってみる(doing)
ちょっと補足が必要ですね。tryには、「試してみる」の意味も確かにあります。たとえば、行方不明の人を探すのにI tried everywhere he's been.とか、買いたい物を売っていそうな店を探してI'll try Mitsukoshi.とか。tryの後ろに名詞が来たときは、「試す、あたってみる」という感じ。(doingも動"名詞"です)
安室奈美恵のTRY MEは、彼女と別れた男の子に「私を試してみてよ」という歌ですよね。このTry me.は「どうせ君には分からないよ」みたいなことを言われたとき「話してみろよ」という意味で使ったりもします。
ただ、try to...となると、上にも書いたように「そうするにあたって、何かカセがある」という感じがします。誰にでも出来そうなこと(たとえば本を買うような)をするのにわざわざtryを使うなら、「どこを探しても売ってない」は一つの例で、そこまで大袈裟なことでなくてもいいのですが、「時間がない中で何かをしようとする」とか「誰かの目を盗んで」とか、何かしら「そうすることが難しい状況」がないと、成立しません。
もう一つ例をあげましょうか。「彼女に連絡してみる」というような場合。I'll try to call her...と言うと、これから自分が出かけてしまうとか、忙しくなるとか、なかなか電話できなさそうな状況が想像されます。電話をかけるという行為自体(受話器をとってダイヤルする)は難しいことではないから、わざわざtryと言うからには、何かあるのだなと思わせるのです。 |
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(3)"nervous"って、どういうニュアンスですか?
「映画Erin Brockovichで、Erinが恋人になったばかりのGeorgeに、"Don't be too nice to me, okay? It makes me nervous."と言ってます。「私は親切になんかできませんよ。それでもいいの?でも、そのことちょっと気にしてるけど」という感じですか」 |
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つっこめばそういう意味も含む場合があるでしょうけど、一般的な解釈は「落ち着かない」「失ったときが怖い」ということだと思います。日本語の「ナーバス」は「敏感、繊細」みたいなヤワなイメージですが、nervousは、「緊張する。気をもむ。気になってしょうがない。イライラと落ち着かない」のように、も少し荒っぽい。
深読みしますと、「優しくされることに慣れていない」とうのがまずある。次に、「望む以上に優しくされて、私がそれに慣れてしまった頃にあなたが去って行くのは罪作りだからやめて」というのもあるでしょうね。 |
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(4)理想の男性のタイプを、英語で説明したいです。
「“とにかく優しく、じっと我慢して、ホントは強くって、私のこと分かってくれて”っていう感じの男の方は、英語でどんな風に表現するのかな」 |
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私がヘタに考えるより、ネイティブに聞きました。
「とにかく優しい」 He's so sweet.
kindでは「親切」になっちゃいますから、ちょっと違う。sweetを使うのが一般的でしょう。sweetは「甘い」だけじゃなくて、優しいときにも使います。これはとてもよく聞きます。男女ともに使える表現です。
「じっと我慢して」 He's so patient with me.
これはそのまんまですね。
「ホントは強くって」 He's always there for me.
これが今回のポイントかな。アメリカでは、男性をほめるのに「強い」という言葉は最近使わないそうで、かつてモテモテの象徴だったstrong & toughは、男臭くてかえって嫌がられる傾向にあるとか。coolでcuteな男がもてはやされるようです。
というわけで、ここでいう「強さ」は、いざというときのためにいつも側にいてくれると解釈し、このような訳となりました。この表現は歌詞なんかでよく聞きますね。「ホントは強くって」を聞いて頭の中からこの言葉を引っ張り出してくるには、知識の問題だけじゃなくて、やっぱり日頃の考え方というか、さらに大きなとこまで言うと生き方というか、そういうのが大きく影響してくるんでしょうね。「強い=strong, tough」の枠を越えて考えられないと、本当の意味でいい翻訳っていうのはできないですよね。私も全然まだまだまだーーーーーです。
「分かってくれて」 He really understands me.
これも、そのまんま。
こんな感じです。いかがでしょうか? |
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(5)「英語の発音がcrispな人」って、どういう意味?
「多岐川さんが、Carpentersの歌は発音がcrispって書いてたたけど、初めて聞いた単語。このいい方って英語的なんですか」 |
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crispって言い方は英語的か。うーん。
crispという単語自体は、例えばケンタッキーのクリスピーチキン(友達がおいしいって言ってましたよ)など、日本でも使われています。カリッとしてるってことですね。
ただ、歯切れの良い発音crisp accentや、パッキーンと晴れて寒ーい冬のお天気のことをcrisp weatherというのは、日本にいては、あまり聞かない表現かも。発音に関しては、crispよりもclear(明瞭)の方が一般的ではあります。
You have a very clear(crisp) accent.
のように使います。 |
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(6)「てきぱきとして気持ちのいい話し方」ってどう言いますか?
「英会話の先生に“あなたの話し方はてきぱきとして気持ちいい”って言ってみたいんです」 |
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「先生の話し方はテキパキとして…」
You have a (I like your) very clear and very understandable way of speaking.
と言えますが、ここでのclearは、日本語の「テキパキ」同様、発音の明瞭さではありません。筋が通っていて分かりやすいという意味になるのでご注意を。
「…気持ちがいい」
Your speech is very pleasant to me.
You have a very pleasant manner of speech.
かな。(pleasantの発音注意) しかし、これもまた発音ではなくて、話し方に重点が。どうしても「耳に心地よく響く」にこだわるなら、こっちです。
It sounds very pleasant.
It自体には「それ」という意味しかないので、昨日紹介したように、何か先生のaccentやspeechに関するコメントを先に言わないと、「それはとても心地よく聞こえます」とだけ言っても「何のこと??」となります。先に言うコメントとして、いーっちばん簡単に言う方法としては、You speak very clearly.(あなたはすごく分かりやすく話しますね)かな。 |
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(7)"How can you get there?"っておかしくないですか?
「"How can I get there?"って言っても同じですか?たとえば旅行者が道を尋ねたときに、youで聞いたら、俺なら自転車で行く。とかって答えが返ってきそうです。 Iなら、バスに乗っていけ。って言ってもらえそうな気がしてるんですけど」 |
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How can you get go...? と How can I get to...?について。
うんうん。そういう視点はとてもよく分かります。フレーズを丸暗記しない姿勢は素敵です。
英語の場合はどちらも同様に通じます。Iの方が、おっしゃる通り本来の意味には近いのですが、口語ではyouもよく使われます。
英語では、youといっても必ずしも目の前の相手を意味しません。一般大衆、誰というわけではない誰かをさすことがよくあります。したがって、このyouも、generalなことを聞いています。、「もし誰かが行くとしたら、どうやって行くのが普通なの?」という感じなのです。
こういうyouの使い方は定着していて、聞かれた方も個人的な答えはしないのが普通です。たとえばこれも。
How do you pronounce this word?
「この単語はどうやって発音するの?」
「あなた流の発音」に興味があるんじゃなくて、「一般的な、正しい発音」を教えてくれということなんですね。
「ちょっとした…」では、ショッピングのところで、店員にDo you have...?と聞くフレーズが出てきますね?(もう読んだかな?)これも、目の前のあなたが個人的に所有しているかということではなくて、お店の品揃えを聞いています。 |
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(8)possibleとfeasibleの違いを教えてください。
「辞書を引くと、“可能であること”、“(実現)可能であること”とあるのですが、可能性の割合とかのニュアンスが違うのでしょうか」 |
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possibleとfeasibleの違いについて。
ネイティブに聞いても「うーん」と唸るほど似ていますが、英英辞典の説明をそのまま借りると、これはやはりcapable of happening, existing(起こり得る、あり得る、矛盾しない)とcapable of being accomplished or brought about(なし得る、もたらされ得る)の違いでしょう。
どっちに近いかという比較の問題ですが、possibleが一般的な可能性に近く、feasibleが自分が実行する際の可能性に近いといってもいいでしょう。たとえば、実行実現、採算性、企業化等の可能性を探る調査をfeasibility studyというのですが、これはpossibility studyとはいいません。
例としては、possible answer(考えられ得る答え)、feasible plan(実行可能な計画)といったところです。
しかしながら、possibleが「実行可能という意味での可能性」を意味しないかというと、そうでもないのです。ちなみに英和辞典では「possible 1.可能な、2.実行できる、3.ありうる」「feasible 1.実行可能な 2.もっともらしい、ありそうな」だそうです。
possibleとよく似た単語として引き合いに出されることが多いのが、probable。
これは、確か夏目漱石だったと思いますが、授業中に学生に質問されて、名答を残しています。
「教壇で逆立ちをして授業をする。これはpossibleではあるが、probableではない」
人が教壇で逆立ちして教えることは可能だけれど、そんな風に授業をする可能性はない、というお答えなのです。 |