TRANSPORTATION
第82回『unbelievableな日本の電車 「次の急行は?」』
日に日に寒くなっていますが、東京の都心ではまだコートの出番とまではいかないようです。皆さんのところではどうですか?
今月はTransportationをテーマにお送りしています。

アメリカにいた頃、友達に「日本の列車は一分遅れても“ただいま一分遅れで発車しました”と社内放送がある」と言ったら、jokeだと思って信じてくれなかったことがあります。「ホームにドアの幅で白い線がひいてあって、そこに立って待ってればドアが真ん前に来る」というのも、That's impossible.(それは不可能)の一言で片づけられました。
アメリカ人に堂々とそう言い切られると、「そうかも」という気がしてくるのが弱いところです。実際にそこで生まれ育った人間に向かって「不可能」と言い切る彼らの神経もどうかと思いますけど…。

いや、そういう部分がきわめてアバウトなあちらで暮らしていると、そんなことは本当にあり得ない気がしてしまうのです。海外にいると、日本のそういう几帳面さが愛おしく、敬意に値する特質であると同時に、病的でもあると感じます。1分遅れたからって電車が爆発するわけじゃなし、たとえその1分で何か不都合が起きる人がいたとしても、それは運、個人の問題とあちらではみなされます。電車なんて、人生における予定なんて、狂うもの、遊びがあって当然なのです。

私が、日本に帰って何年もたつのに今でも違和感を感じるのが、電車の社内放送のアレコレ。「乗車口に3列に並んでお待ちください」「吊革や手すりにお掴まりください」「暑いところでは窓をお開けください」「お降りの際は譲り合って順序よく」なんて、もちろん悪意なんてサラサラない、親切心からの放送ですが、ないと大混乱になるかといえば、そんなこともないでしょうね。こんな放送は欧米ではあり得ないでしょう。
いい大人なら自分で判断することを、結果として無秩序となったとしても各自の判断にまかせるか、先回りして相手を気遣い親切に一言添えてあげるか、それは文化の違いです。こういうのを鬱陶しがらない、ウルサイと腹を立てずにおとなしく聞いておく神経は、良くも悪くもほんとに日本的です。
私個人的には、日本のそういうところは、「大人を子供扱いする社会」って感じがして、あまり好きではありません。良い方に作用するときもあるんでしょうけど。

海外では、時刻表があってもその通りに電車が走るとは限りませんし、駅員にその都度確かめた方が確実です。今日のダイアローグで覚えてくださいね。
では、来週もお楽しみに。

Excuse me. What time does the next (express) train depart?
The next (express) train departs at 3:30.
How about the one after that?
It departs at 5 o'clock.
All right. Thank you.

すみません。次の(急行)列車は何時に出ますか?
次の(急行)列車は三時半に出ます。
その次のは?
5時です。
そうですか。ありがとう。