梅雨明けはまだなのに東京は相変わらずの晴天続き。7月に入ったし、小中学校もプール開きしたし、ビアガーデンのチラシが出回ってるし、いよいよ夏ですね。6月から引き続いての夏休み準備号、今週もホテルのお話です。
私が原宿にある貿易会社に勤めていたころ、27歳の男性営業部員と社長がアメリカ出張に行ったときのお話。連日の外食に飽き飽きした二人は夕食をパスして、ホテルの部屋で営業部員君が日本から持参したカップラーメンを食べようと思い立ちました。「ラーメン、ラーメン」とわくわくして戻ったのですが、部屋には備え付けの湯沸かしポットなんてものはなかったのです。
フロントに電話してお湯を届けてもらうよう社長に命じられた営業部員君は、「ハイッ」とあわててフロントに電話したものの、いざお姉さんが電話に出ると、なんと言っていいのか分からないことに気付き、「ア、アア」とパニックに。それを横で見ていた社長が「な、なんだ、どうした?」「あの、社長、何て言えばいいんでしたっけ?」「何?魔法瓶だよ、魔法瓶」「魔法瓶?えー、えー」そこで営業部員君は、とっさに頭に浮かんだ英語を口に出しました。
マ、Magic bottle, please!
Excuse me? Magic what?
お姉さんが混乱したのは言うまでもありません。だいたい、magicナントカと聞いて英語圏の人が思い浮かべるのはAladdin(アラジン)のmagic lampやmagic carpet、またはmagic wand(魔法の杖)なんかですから、お姉さんの頭は「???」が飛び交ったに違いないのです。
自分でもさすがに妙なことを口走ったと気付いた営業部員君は今度は「カップヌードル!」と叫び、それも数回連呼したのちようやく理解してもらえ、 Oh, hot water?You want some hot water? と言われたときには、ホットウオーターという英語のあまりの簡単さに膝がくだけそうになったと言っていました。これはネタなんかじゃなくって実話です。
ホテルのフロントに電話するのって、慣れないうちは勇気がいりますね。電話だとお互いの声がくぐもって聞こえるし、身振りで分かってもらうわけにいかないし、面と向かって話す以上に「通じなかったらどうしよう」と心配になります。でも、当たって砕けろですよ。ほんとに。
今週は、部屋から電話で何かを頼むときに使えそうなフレーズをいくつかご紹介しましょう。
Could you have someone bring us some extra towels?
誰かにタオルを余分に届けてもらえませんか?
I'd like to have a wake-up call at 7 o'clock.
7時にモーニングコールをお願いします。
I'd like to order some room service.
ルームサービスを頼みたいのですが。
Can I have the laundry service, please?
クリーニングを利用したいのですが。
来週も引き続き夏休み準備号です。お楽しみに。
◆Reception. May I help you?
◆Yes, please. I wonder if you have a steam iron I can borrow.
◆Yes, ma'am. I'll have our house keeper bring it to your room.
◆Thank you.
◆フロントです。何かご用でしょうか?
◆ええ、お願いします。スチームアイロンをお借りできないかと思いまして。
◆はい、承知しました。客室係にお部屋まで持っていかせます。
◆ありがとうございます。