HOTEL
第58回『チェックイン 名前が通じないときのおまじない』
お元気ですか?東京は今週にも梅雨入りするとか。爽やかな五月晴れとの別れは名残惜しいですが、梅雨が終わったら夏が来る!今から夏の海外旅行が楽しみな人のために、当連載も今週から早々と夏休み準備に入ります。
6月のテーマはホテル。ホテル滞在に必要なさまざまなフレーズについて考えてみましょう。

ホテル滞在でまず必要なのがチェックイン。必要最低限の英語ですませたい!という方は、
Check-in, please.
でじゅうぶん通じます。お願いのサバイバル語pleaseを活用しましょう。

もう少ししゃべってみてもいいかなという方は、こちらをどうぞ。would likeは、wantよりもずっと上品に自分の意志を伝えられる、大人社会には欠かせない表現です。(would likeについては第2回参照)
I'd like to check in.
「チェックインをお願いします」

日本人の名前は分かりにくいので、綴りを言ってあげるとスムーズにことが運びます。難しく考えず、ただアルファベットを言うだけで構いません。
My name is Kato. K, A, T, O.
「私の名前は加藤です。K、A、T、O」

もし綴りが分かってもらえなければ、このように言います。
K as in Kyoto. 「京都のKです」
ここには地名を入れることが多いのですが、別の単語でも、たとえばappleAなど、分かってもらえれば何でもかまいません。

話はちょっと横道にそれますが(いつものこと?)、英語で「(語を)綴る」はspellといいます。(「綴り」はspellingなので注意) そして、魔女や妖精が使う「まじないの言葉、魔法の呪文」もspell。これらは「橋」と「箸」みたいに偶然同じ音になったというわけではありません。実は、英語の世界では、言葉と魔力は密接な関係にあるのです。

grammarといえば、皆さんよくご存じの「文法」ですが、これは昔々「ラテン語の文法」を指していました。難しいラテン語を自在に操る人達は、一般市民にとっては「とても偉い、なんだか不思議な力を持つ人」に思えたのです。こうして、「言葉を自在に操ること」と「魔力を持つこと」は密接に結びつきました。そして、「うっとりさせるような魅力」の意味が、glamourに受け継がれていったのです。
しかし、それが日本に入ると女性の体型を表す言葉になってしまったのだから、変われば変わるもの。皆が学生時代に苦労したグラマーと、皆が憧れるグラマーな女性が元は同じだったなんて、「騙されたあ」って感じですか?

いま英文法を勉強している皆さんは、一種の「魔力」を身につけようとしているわけですね。果てしなく思える道のりにくじけそうになることもあるでしょうが、なんたって「魔法使い」になろうとしてるんですから、ちょっとばかり修行の道が険しくとも仕方がないのかも。気長にがんばりましょう。
来週も、ホテルで使えるフレーズをご紹介します。お楽しみに。

Good afternoon, sir.
Hello. I'd like to check in.My name is Kato.
Would you please spell your name?
K, A, T, O. K as in Kyoto, A as in Amsterdam, T as in Tokyo and O as in Oregon.
Thank you.

ようこそいらっしゃいました。
こんにちは。チェックインをお願いします。加藤です。
綴りをおっしゃっていただけますか?
K、A、T、O。京都のK、アムステルダムのA、東京のT、オレゴンのOです。
ありがとうございます。