I WONDER...
第43回『質問(3) 「ビール」が通じないのはなぜ?』
「ちょっとで差がつく英会話」連載一周年を記念して、今月は皆さんの質問に答える形をとっています。今週のテーマは、「英語のはずなのに通じない言葉」です。

先週に引き続き、発音のお話。 アメリカで「ビール」と言っても通じなかったという人がいます。なぜでしょうか。結論からいうと、ビールは英語でbeer。ビールよりビーアに近い発音です。最近はLOVE BEER?というCMでもお馴染みですね。

なぜそんなことになるのか。英語は母音(a,e,i,o,u)と子音の組み合わせで発音が作られるのに対し、日本語はひらがな一字一字すべてが決まった発音を持っているせいです。
日本語に取り込む過程で発音が日本語風にこなれたり、アクセントの位置が変わったりして、英語としては通じなくなってしまった言葉がたくさんあります。たとえば、ステーキは本来steakで、最後の音はキではなくクです。ココアはcocoaという綴りだけ見ると日本語と同じですが実際の発音はコゥコゥと聞こえます。

発音とに同様アクセントも大切。私が従兄弟とその友達の三人でロサンゼルス を旅行したときの話をしましょう。イトコ殿はアメリカの食事が合わず、すっかり食欲をなくしてしまい、唯一口にできたのがオレンジジュースでした。「これだけはアメリカの方がうまい」と言い、『おれじゅー』と愛称まで付け、『おれじゅー』を頼りにヨロヨロと生き延びていました。

そんな道中、三人でMcDonald(この発音にも注意。ドにアクセント)に入ったときのこと。英語の勉強のため、私が手助けしないで、それぞれが自分で注文しようということになりました。
イトコの友達も、そのときはオレンジジュースが飲みたかったようで、レジでお姉さんに「オレンジジュース」と注文しました。しかし、これが通じない。彼は焦って何度も繰り返したり「オ・レ・ン・ジ・ジュー・ス!」と言ってみたりするのですが、通じません。困り果てた彼が泣きそうな顔で横の列を見ると、そこにはトレイに"命の水おれじゅー"を乗せたイトコの姿が。 「何?オマエ、なんで通じた?」「うん?『おれじゅー』って言ったら通じたよ」「マジで?」

彼は半信半疑でお姉さんに「お、おれじゅー」と注文。すると、Oh, orange juice?とお姉さんが聞き返してくれたのです。彼は「うそだろ?」と驚き、イトコ殿は「『おれじゅー』は国際語だ!」と満足げでした。
こんなことが起きてしまうのも、日本語はオ、レ、ン、ジ、のようにどの音も均等な強さで発音するのに対して、英語のorange juiceは単語のアタマのoとjuの音にアクセントがきて、後ろの方は弱く発音されるからなのですね。 このように「カタカナだから英語だと思っていたら実際には通じない」という単語を下にいくつか集めてみましたので、発音を確認してみてくださいね。

英語なのに通じない単語(大文字にアクセント)

カレンダー cAlendar
マクドナルド McDOnald(Dの後のO)
オレンジ Orange
トマト tomAto
ポテト potAto
ココア cOcoa
エレベーター Elevator
ビール bEer
コーラ cOke
ステーキ stEak
ファックス fAx
ミルク mIlk
ハンバーガー hAmburger
ソファー sOfa

来週は「英会話学校って効果ある?」という質問にお答えします。お楽しみに。